中級
複数の鍵の承認がそろわないと実行できない、共同金庫のような仕組み。
詳細説明
マルチシグ(multi-signature)とは、ひとつの取引や操作を実行するのに、複数の署名(承認)を必要とする仕組みです。たとえば「5人のうち3人が承認しないと送金できない」という設定にできます。
メリットは安全性です。鍵がひとつだと、それが盗まれた時点で終わりですが、マルチシグなら攻撃者が複数の鍵を同時に盗まなければならず、ハードルが格段に上がります。企業やDAO(分散型組織)の資金管理によく使われます。ただし裏を返せば、「鍵を持つ人たちが結託すれば操作できる」という管理権限の存在でもあります。完全な分散・中立を目指すプロジェクトにとっては、マルチシグの存在自体が「まだ誰かがコントロールしている」証拠と見なされることもあります。
たとえ話
銀行の貸金庫で、複数人の鍵を同時に回さないと開かない金庫を想像してください。ひとりだけでは絶対に開けられず、決められた人数の合意が必要。これがマルチシグです。安全な一方で、「鍵を持つ人たち」という管理者がいる、ということでもあります。
CAWでの役割
CAWマニフェストでは、所有権放棄の文脈で「マルチシグも、アップグレード可能なプロキシも、一切なし」と宣言されています。これは「CAWには、複数人が結託しても操作できる隠し権限すら存在しない」という強い意思表示です。多くのプロジェクトが「マルチシグだから安全」と謳う中で、CAWは「マルチシグすら持たない=管理者が一切いない」という、一段徹底した分散性を選んでいます。






