中級
送られたトークンを二度と取り出せない“出口のない金庫”。供給を永久に減らす「焼却(バーン)」の宛先として使われる、秘密鍵を持たない特別なアドレス。
詳細説明
デッドアドレス(dead address/バーンアドレス)は、トークンを永久に消す「焼却(バーン)」の宛先として使われる特別なアドレスです。ふつうの財布(アドレス)は、対応する秘密鍵を持つ人だけが中身を動かせます。デッドアドレスは、その秘密鍵が事実上だれにも存在しないように選ばれています。だから一度送られたトークンは誰にも動かせず、流通から永久に外れます。鍵を持たず“食べて戻さない”ことから、eater(イーター)アドレスとも呼ばれます。
実務でよく使われる宛先は主に二つあります。ひとつは 0x000…000 の「ゼロアドレス」で、トークンの新規発行や内部的な焼却などプログラムレベルの処理で使われる基本の“穴”。もうひとつは 0x000…dEaD の「デッドアドレス」で、“dead(死)”と読める、プロジェクトが公開の焼却によく使う共用アドレスです。さらにミーム風のバニティ墓場 0xdead…42069 も広く使われており、CAWの焼却はここに送られています。いずれにも共通する最大の利点は透明性です。そのアドレスへ送られた量を合計すれば「本当に消えた量」を誰でも検証でき、恣意的にごまかすことができません。
この墓場アドレスには、CAW以外にも世界中の無数のトークンが焼却されています。中身のおよそ9割を占めるのが SHIB(柴犬コイン)。これは2021年5月、Ethereum共同創設者のヴィタリック・ブテリンが、贈られた保有分の9割にあたる約410兆SHIB(当時の価値で約67億ドル)を「自分が過度な影響力の中心になりたくない」として、このアドレスへ送って焼却したためです。単一の焼却としては史上最大級とも言われます。ほかにも ZETA(ZetaChain)、HEGIC(DeFiのオプション系)、DEGEN など、数百種類のトークンがここに眠っており、CAWの焼却分もそのうちの一つです(各トークンの割合は時点により変動します)。
CAWでの役割
CAWでは、供給を恒久的に減らすために、このデッドアドレスへの焼却が使われてきました。実際、墓場アドレス 0xdead…42069 に送られたCAWを数えると、全供給の約13.92%が焼却されていることが確認できます(当サイトのオンチェーン調査で追跡した量)。前述のとおり、この墓場はCAW専用ではなく多くのトークンが同居する“共用の墓地”ですが、焼却された分だけ総供給から永久に差し引かれ、残った保有者にとっては相対的に希少になる――この効果は各トークンで共通です。これが「バーン」が価値の話とセットで語られる理由です。






